大学に進学するにつれ、英語でレポートを書く機会が増えていきます。
また、会社で英語でのレポートの提出が必要な方も多々いるかと思います。
レポートとなると日本語でも大変なのに、英文で学術的な文章を書くのもさることながら、フォーマットなど、英文レポートにもルールがあり不慣れなうちは戸惑うこともあるかと思います。
この記事では、少しでもレポート作成がスムーズに進むように、レポートで求められるルールと英語表現を解説していきたいと思います。
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本文を書く前に
大前提のレポートを書く以前の決まりに関して、簡単に紹介しています。
既にレポートを書いたことのある方は知っている内容だと思いますので、確認程度に読み進めてください。
名前(大文字小文字)
基本的にはファーストネームが先で、一文字目のみ大文字にし、名前の後にカンマ。
さらにスペースを一つ開け、ファミリーネームを全て大文字で書きます。
提出日(英米で異なる)
日付を書く際に注意するべきなのは、日本では年月日の順に書く一方で、英語では月日年、もしくは日月年の順で書きます(前者は、アメリカ英語。後者はイギリス英語。なのでここも担当教員から指示があればそちらに倣うべきでしょう)。
また、月は数字ではなく単語で書きます。(例:May 18th, 2020)
引用
参考文献の引用は必ず行いましょう。
引用をせずに他者の著作物の内容を書き写すのは剽窃に当たります。
文章
さてここで本題のレポートの文章そのものについて解説していきます。
Essayと呼ばれる小論文は本文をいくつかのパートに分割して構成されています。
ここではそのパートごとに書き方を見ていきます。まず、全体の外観は以下のような感じです。
序論
- Topic sentence
- Thesis statement
序論―Topic sentence
導入の部分に当たります。この文章が何について書かれているのかを示しつつ、読者の注意を引けるようにやや一般的な内容から書き始めることもあります。
序論―Thesis statement
主張しようとしているテーゼを伝える部分です。英語のレポートでは序論で、著者がどのような考えを持っているか表明し、その補強を本文でしていくという形を取ります。
本論(body)
- Body1
- Body2
- Body3
内容によって異なるが、thesisの理由、具体例、予想される批判とその反批判など。
Thesis statementを受けて進行していきます。
序論の最後に本文の進行の仕方を書きその通りに進めるのが書きやすいかと思います。
例として、「よりクレジットカードの普及が進むであろうと考えられる理由が3つあります」と序論で書いた場合、本論ではその3つの理由を順に紹介していくことになるでしょう
Bodyの数に形式はありませんが、3つ以上を求められることが一般的なように思われます。
結論(conclusion)
- 要約
- 結論
結論(conclusion)―要約
本論が終わったところで、結論に入ります。
序論で主張を既に述べているのに結論という項目があるのは妙だと感じるかもしれませんが、重要なのはこの要約の部分です。
ここで本論を要約し、その次の結論に繋げていきます。
結論(conclusion)―結論
ここでは主張を繰り返すようになってしまいますが、要約を受けて、それに沿う形で文章をthesis statementとは別のかたちにすると良いでしょう。
英文を磨く
英文レポートでは使うべきではない単語があります。
また、同じ単語を頻繁に使うことも避けるべきだとされます。
そこで、使うべきではない単語については言い換えの表現を紹介し、レポートで何度も使いがちな単語については類語や意味の近い表現を挙げていきます。
I, you, は避ける。
基本的に使いません。
Essayは日本語のエッセイ(随筆)とは異なり、あなた自身のことを語るものではないからです。
あくまで客観的な文章を書かなくてはなりません。
言い換えるための表現としては、They, 受動態、one,などを使うといいでしょう。
? !も使わない。
!は言うに及ばずだと思います。
?ですが、疑問文の末尾に付けた?をピリオドに置き換えればいいという言ことではなく、?を必要とするような疑問文を避けるべきである、ということです。
読者への問いかけを通して論を進めようとして疑問文を用いる人がいます。
ブログなどの文章に使うのであれば興味を引き立てるためにも有効なテクニックであるかもしれません。
しかし、Essayでは認められない文章です。
どうしても疑問文調に待ってしまう文がある場合は頭にThe point isをつけてもともとの疑問文を間接疑問文にして後に続けましょう。
最後はピリオドで大丈夫です。
文と文を繋ぐときにAndは避ける。
単語同士をつなぐ際のandは問題ありませんが、文と文を繋ぐ場合にAndを用いるのは避けましょう。
文章が稚拙になってしまう上に、Andという語はあまりに抽象的なため、文脈を見失いやすいためです。
言い換えとして、In addition, furthermoreという語が考えられます。
それぞれ、「加えて」「さらに」という意味を持ちます。
文と文を繋ぐBut, So も極力避ける
「しかし」、「だから」の役割をこの2つの単語にEssayで負わせるのは極力避けましょう。カジュアルな文章に映るため、アカデミックな文章にはそぐいません。
言い換えの例としては、下記のようなものがあります。
- But → However, on the other hand, in the contrary, although, even though
- So → Therefore, hence,
頻出してしまいがちな単語。
レポートを書く際によく使う表現について、英語でのバリエーションを持たせるために複数の表現を挙げていきます。
意味こそ殆ど同義ですが、ニュアンスに違いがありますので、事前に辞書等で調べたうえで使用することをお薦めします。
- Important原理主義者に捧ぐ、”重要な”の言い換え。
→Vital, essential, significant, crucial, meaningful(有意義な) - Many原理主義者に捧ぐ、”たくさん”の言い換え。
→A lot of , a number of, thousands of, a mass of, plenty of
汎用性の高い単語たち
レポートを書く際に覚えておくと便利な語を3つ紹介します。
actually(実際は、事実上は)
譲歩してから自身の主張に繋げる際や、統計の結果について書く際に使えます。
indispensable(不可欠な、絶対必要な)
欠かせない、というようなニュアンスで使えます。Necessaryより強いニュアンスを持つのでレポート内でうまく使い分けていくとメリハリがついて良いかもしれません。
as mentioned(above)、(前述の通り)
結論の要約の部分で使えます。すでに提示した情報に再度言及す際に使うといいでしょう。
おわりに
今回は英文レポートの書き方について解説しました。
アカデミックな文章を英語で書く機会は少ないため、不慣れな方も多いかと思いますが、読者の皆様が効率よくレポート提出に漕ぎつけられるよう、応援しています。