みなさんは「英語力をつけるには構文が大事」という話をよく耳にしませんか?
中には、おすすめされたから構文の参考書をとりあえず買ってみたという方もいると思います。
しかし、実際に勉強に取り組もうとすると、
- そもそも英語構文って何?
- 英語構文を勉強するとどんな効果があるの?
- どうやって勉強すればいいのかわからない
などと疑問に思われる方は多いのではないでしょうか。
また、英語構文問題が苦手で勉強してもずっと成果が出ないと悩んでいる方もいるでしょう。
英語構文は正しく勉強すれば、文法・長文・和文英訳・英文和訳・英作文すべてに通じる英語力を身につけることができます。
ですが、構文に対して正しい理解をしないとたくさん勉強をしている割には効果が表れません。
今回はそんな英語の構文を勉強するメリットとその勉強方法を中心に海外在住のぼくが説明していきます。
ただ、英語がペラペラに話せるようになりたいという方にはこの勉強法は向いていないので、ほかの記事をご覧ください。
そもそも英語の構文って何?
まず、構文とは何かについて説明します。
構文とは、英文法をよく使われる文章のかたちでまとめたものです。
具体例をあげると、以下の文章が構文にあたります。
It is not so much the heat as the humidity that makes me tired.
私が疲れるのは、暑さというよりはむしろ湿度のせいだ。
この構文には、
- not so much A as B(AというよりはむしろB)
- thatを用いた強調構文
の2つの文法が含まれていて、よく使われる組み合わせとして一文にまとめられています。
後ほど詳しく説明しますが、こうした構文を500~1000文暗記して、和文を見たら瞬時に英訳できるようになるのが構文の勉強における最終目標です。
ぼくは海外に現在8年間住んでおり、生活も仕事も全て英語という環境ですがこの構文の学習は英語の成長においてとても効果的だと思います。
構文を暗記するメリットとは?
構文の暗記には、大きく分けて3つのメリットがあります。
- 英文がスラスラ読めるようになる
- ライティングの瞬発力が上がる
- 文法問題に強くなる
では、それぞれを詳しく見ていきましょう。
英文がスラスラ読めるようになる
みなさんもご存じの通り、英語の語順は日本語と異なっています。
おそらく、これが原因で英語につまずいている方もいらっしゃいますよね。
そこで、構文を暗記すると英語の語順を身につけられるので、前から読むだけで英文を理解できるようになります。
例えば、否定語が文頭に出された倒置形は、倒置される前の形に戻さずにそのまま読むことができます。
ライティングの瞬発力が上がる
大学入試の英訳問題や英作文では、基本的な文法をいくつか組み合わせるだけで文章を構成することができます。
なので、よく使われる英文を暗記しておけば、それらの単語や時制を一部変えるだけで瞬時に文章を組み立てられるようになります。
文法問題に強くなる
構文の暗記は、文法を例文とともに覚えることなので、文法を忘れにくくなると同時に、より応用の効く形で学習できます。
その結果、苦手としている人が多い整序問題なども素早く解けるようになります。
ここで注意してほしいのが、構文の勉強は英文法を一から学ぶためのものではないということです。
高校の範囲の基本的な文法を仕上げてから、構文の勉強を始めるようにしてください。
英語構文に勉強に使う参考書
では、ここからは英語構文の具体的な勉強法について説明していきます。
まず、構文の勉強には構文集と呼ばれる参考書を使います。
構文集には一般的に500~1000文の構文が、左のページに英文、右のページにその和訳という形で載っています。
ここでは、入試英語最重要構文540という構文集をオススメします。
どの教材を使っても問題ありませんが、僕は実際にこの教材を英語の構文勉強で使用し良かったので、下記にリンクを張っておきます。
構文集にはたくさんの種類がありますが、この構文集は後半に練習問題があり、CDも付属しているため、使いやすくとても人気です。
英語構文の勉強はこうやって進めよう!
構文の勉強の流れは次のようになります。
- 英文を和訳して、文法の抜けを確かめる
- 和文を英訳して、お手本の英文とのずれを確かめる
- CDを使って英文の暗記をする
- 和文を英訳する練習をする
- ③と④を繰り返す
では、それぞれを詳しく見ていきましょう。
英文を和訳して、文法の抜けを確かめる
まず、構文集の英文をすべて和訳してみましょう。
和訳ができなかった英文には、知識として抜けている文法が含まれているはずなので、その知識を文法書や問題集で復習するようにしてください。
和文を英訳して、お手本の英文とのずれを確かめる
今度は、和文をすべて英訳してみて、自分の訳がお手本とどれだけ違うか確かめてみましょう。
中には、まったく英訳できないものがあるかもしれませんが、そのときは印を付けておき、飛ばしてしまって大丈夫です。
また、このステップでは、自分の訳をノートなどに記録しておく必要はありません。
CDを使って英文の暗記をする
①と②が終わったら本格的に構文の暗記に入っていきます。
まず、その日に勉強する構文の範囲を決めます。
次にCDを使って何度も音読を繰り返して、その範囲の英文を頭に叩き込みましょう。
ある程度覚えられたら、次の④に進んでください。
和文を英訳する練習をする
今度は、和文をみたらすぐにその英訳が出てくるように練習しましょう。
ここで一番大事にしてほしいのが、冠詞と時制の正確さです。
頭の中だけで英訳すると、お手本となんとなくあっている気がしてしまい、間違いに気づけなくなるので、訳は紙などに必ず書くようにしましょう。
③と④を繰り返す
最終目標は、構文集の和文すべてが瞬時に英訳できるようになることです。
これを達成すると、長文がスラスラ読めるようになるなど、自分の英語力が伸びたことを実感するはずです。
人によっては、ここまで到達するのに数か月かかり大変だと思いますが、ぜひ粘り強くつづけてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
構文暗記はとても強力な勉強法なので、予備校では多くの先生が生徒に構文暗記をするよう勧めているほどです。
ぜひ、みなさんも今回紹介した手順で構文の暗記をしてみてください。
構文集を1冊完璧にマスターすれば、あなたの英語力が劇的に伸びること間違いありません。