英語は大の苦手だけど、もう一度勉強したい。
ステイホームの2020年だからこそ、参考書を開きなおしました。
そんな方も沢山いらっしゃるかと思います。挨拶をおさらいして、基本の動詞と名詞を覚えて、文法ももう一度復習しよう、と参考書を読み進めてゆく中で、見慣れない単語を目にすることでしょう。
「has」という単語が分からなくて辞書で調べると、「haveの三人称単数現在形」とあります(英辞郎)。
単語の意味は載っていませんし、そもそも三人称単数って何?という方もいらっしゃるでしょう。
また、三人称の代名詞「it」は物を指すと勉強したのに、It’s fine today.と言われていきなり混乱した方もいらっしゃると思います。
この記事では、皆様のお悩みにお応えすべく、英語の三人称について、その種類や使う上での要点について、文法面を中心にまとめました。
英語の三人称はここさえ押さえればOK
「三人称」という言葉は日本語を勉強する上では全く聞かなかったことでしょう。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、代名詞、名詞の中で、「私」が1人称、「あなた」が2人称で、それ以外のものは全て三人称に分類されます。
使用の上で注意するべきことは基本的には1点だけで、「単数」で「現在」のことを述べる場合、動詞の語尾が変化します。
「三人称単数現在形」、予備校等では「三単現」と呼ぶこともありますが、幾つかのパターンで規則的に変化します。
英語の三人称は「I」、「you」、「we」以外全て
では、英語の三人称にはどのようなものがあるのでしょうか。
基本的には「I」と「you」、「we」以外の代名詞は全て三人称であると考えて下さい。
人を示す単数形であれば「he」「she」(稀に船などが擬人化されます)、複数形であれば「they」、人以外であれば「it」を使用します。
また、The book is mineのように主語が名詞になる場合も三人称扱いです。
三人称と結びつくbe動詞に関しては、単数の場合は「is」、複数の場合は「are」を使います。
三人称はここがポイント
三人称の勉強を進めてゆく上で最も重要なポイントは、先にも述べましたが単数かつ現在形、通称「三単現」の場合に一般動詞の語尾が変化することです。
活用形は以下の4つに分けられます。
大半は上記のケースです。動詞speakの語尾に「s」が付きます。
語尾が「s」、「o」、「ch」、「sh」、「x」、「で終わる場合、「es」を語尾に追加します。passの他に代表的なものとしてはgo、watch、wash、fix等が挙げられます。
yの前が子音である場合、この活用形を使います。他にはcopy、fly、fryなどがあります。
「have」の活用は固有の「has」という形になります。
この活用は「現在形」「単数」の場合に限られ、また、助動詞の付く場合は適用されません。
例えば、「彼女は英語を上手に話せます」という意味でcanを動詞の前に持ってきた場合、speakは原形のままになります。
また、複数形の場合も同様です。
- She can speak English very well.
- They speak English very well.
単数と複数の使い分け
三人称の活用形は先に述べた通りなのですが、実際に文章を書く、もしくは英語のテスト問題を解く際、そもそも主語が単数なのか複数なのか、区別がつきにくいことがあると思います。
英語の3人称には数多くのものがありますが、以下に代表的なものを記載します。
- 単数形:he/she/it/a boy/(1つのものを指し示すもの)
- 複数形:they/a man and an woman/(2つ以上のものを指し示すもの)
基本は上の通りです。
続きの文で同じ対象について述べる場合、単数の場合はit、複数の場合はtheyを使って表現します。
単数形、複数形の名詞を選択して穴埋めするようなテストでは、動詞の活用系や代名詞の種類を手掛かりに選択すると良いでしょう。
しかし、中には非常に判りにくいものがあります。
「全ての料理が美味しかった」とはどのように記載すれば良いでしょうか。
テーブルの上に何皿も並べられている状況が想定されています。
- Every dish is delicious.
- Each dish is delicious.
- All dishes are delicious.
Every、eachに関しては単数系が続きます。
一方、allに関しては複数形が続きます。これは考え方の違いによるものですが、ここでは詳しい説明は割愛します。
itの便利な使い方
最も基本的な三人称の代名詞「it」については、具体的な物を指して使う他に、主語として様々な使い方があります。代表的なものを紹介します。
「明後日は良い天気です」を英語でどのように表現すれば良いでしょうか。
①、②を比較して下さい。
- The day after tomorrow is fine.
- It is fine the day after tomorrow.
①でも意味は通じますが、非常に長く、主語を見失ってしまう可能性があります。
そこで、形式主語(仮置きの主語)としてitを置くことが好まれます。②は文章が非常にすっきりしています。
また、第三者視点を持ち込むためにもitはしばしば使われます。
次の2文を比較して下さい。
- It is observed that the material is crystallized.
- I found that the material is crystallized.
どちらも「材料が結晶化しているのがみられた」という意味なのですが、①の方が②に対してより客観的なため、ビジネスや研究といった世界では好んで用いられます。
まとめ
英語の三人称は単数形の活用や一見複数形に見える単数、形式主語等日本語には見られない表現があります。
少し難しく感じるかもしれませんが、どれも規則的で覚えにくいものではありません。
この記事があなたの英語学習に少しでも役立つことを祈っております。