海外留学や移住を考えたとき、耳にするのがIELTS。
これらを目指して勉強されている方は多いでしょう。
しかし、馴染みのない得点システムや、級のようにレベル分けされてないことから目標が分かりにくいですよね?IELTSはテストの知識がないと非常に分かりにくいテストなのです。
そこで、今日は勉強始めの人がどこを目指すべきか、どうするべきかを分かりやすく紹介します。
この記事を読むことで、IELTSでは何を目指せば良いのか、また、目標達成のために何が必要なのかがわかるようになります。
この記事の内容は下記の順で解説していきます。
- 5.5をまず目指そう
- どうして5をめざすのか
- 目標達成のための勉強法
IELTS5.5をまず目指そう
初めて勉強する人へお勧めなのがIELTS5.5を目指すことです。
そもそもIELTS5.5とはどのくらいの難易度なのでしょうか。
公式サイトでは「日常会話が可能なレベル」とされています。
一般的には英検ニ級と準一級の間、TOEICだと600点ほどです。
もちろん、テストの形式が違うので単純比較はできないのですが、高校英語が理解できている程度だと思えば良いでしょう。
どうしてIELTS5.5を目指すのか
IELTS5.5を目指すメリットは進学先の選択が増えることです。
IELTS5.5は5.0と比べると、出願できる大学が増えます。
たとえばオハイオ大学や、ミシシッピ大学などへの進学が可能になります。
また、日本の大学では、法政大学の特別入試の出願資格や、明治大学、立命館大学での英語満点換算などの基準を満たします。
特に日本国内のAOでは、IELTSの5.5を持っているということは高い英語力の証明となり、受験を有利に進めることができます。
また、高校英語まで習得している人はIELTS5.0前後の英語力を持っていることが多いです。
そのためIELTS5.5というのは、名門大学で必要な6.0や7.0にたどり着くためにも必ず越えなくてはならないステップなのです。
当たり前ですが英語力は1日ではつきません。
基礎的な英語力をつけ、モチベーションを保つ意味でも、現実的な5.5から始めるのが良いでしょう。
どのように勉強するのか
まず、IELTSの特徴的な点数システムについて説明します。
IELTSはリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4セクションを1から9まで0.5点刻みで採点します。そして、その4つの平均が点数となります。
ここで面白いのが、IELTSでは切り上げ切り下げをするのです。5.5の場合、本来4セクションの合計は最低でも22点/36点(平均5.5)ですが、21点(平均5.25)の場合でも、切り上げで5.5点扱いになるのです。
また、セクションの平均のため、苦手なセクションを得意なセクションでカバーすることができます。
一番日本人にとって取りやすいのは以下の点数配分です。
リーディング6.5 リスニング6.0 スピーキング4.0 ライティング4.5
では、実際に勉強方法を解説していきます。
リーディング
リーディングセクションでは800語ほどの英文を3問解きます。
日本人が一番得意と言われており、ここで点数を稼ぐことが大切になってきます。
勉強法は、主に二種類あります。
1つ目は、単語力の強化です。
この段階では、IELTSに特化した単語帳を使うのが一番でしょう。
1日にまとまった数を覚えていくことが大切です。
また、リーディングでわからない単語があった場合、必ず書き出して自分専用の単語ノートを作りましょう。
はじめは量が多くて大変だとは思いますが、IELTS特有の専門的な用語はしっかり覚えていく必要があります。こちらも単語帳と同じように定期的に復習しましょう。
2つ目は、文章そのものの読む練習です。
IELTSでは長い文章が多く、慣れていないと読みにくいです。
そのため、わかりやすいように線を入れていきましょう。
まず、主語と動詞、目的語を見つけ、印をつけます。
また、形容詞や副詞はかっこでくくり、文章の構造を掴めるようにします。
理解が難しい関係代名詞や分詞構文は、どこを修飾しているのかが可視化できるようにしましょう。
リスニング
リスニングはリーディングの次に点数の取りやすいセクションと言えるでしょう。
こちらも、受験英語で今まで学んできたからです。
IELTSのリスニングは4題大問があり、文章を聞いて10問ほどの問題に答えていくスタイルです。
ここでポイントなのは、難易度順になっていることです。
始めの2問は比較的日常会話で、後の2問は学術的な内容になっています。
IELTS のリスニングで6.0を取るためには、23/40点程度が必要です。
そのため、最初の日常会話2問と、後ろの二題から数問正解することができれば達成が可能なのです。
勉強方法は、まずは問題に慣れることです。
IELTS は、問題を見ながら音声を聴くことができます。
自分なりに問題に印をつける、一問聞き取れなくても引きずらない、といった心がけが大切です。
また、地図を使った問題や、スペルを聞き取る問題など見慣れないものも多くあります。最初の二題を重点的に、全て問題に取り組みましょう。
また、IELTS ではイギリス英語が使われる傾向にあります。
馴染みがない人にとっては聞きにくいと思うので、テスト勉強を始めたらイギリス英語を耳に入れる機会を増やしましょう。
おすすめはBBCのニュースです。
シャドーイングやディクテーションを行いましょう。
スピーキング
日本人にとって一番難関となるのはスピーキングでしょう。
IELTSでは対話形式で自己紹介の質疑応答、2分のプレゼン、それに対する議論の3セクションで行います。
スピーキングは一夜でできるようになるものではないのですが、今後のためにもしっかり学習していく必要があります。
独学でできるものとしてオススメしたいのが独り言法です。
自分の名前や出身好きなことを独り言でぶつぶつ言うようにしましょう。
内容が伝われば良いので、細かい文法ミスを気にする必要はありません。
まずは、口から英語を出す練習をします。慣れてきたら、何か物事について自分の意見を言う練習をします。
家族関係についてでも、環境問題でも、日本文化でもなんでも構いません。思いついたことに説明をしたり、賛成反対の意思表示をしたりする練習をします。
このとき、ライティングの型(下で説明)を意識するようにしましょう。
ライティング
こちらもすぐに実力がつくものではありません。まず、この段階で最初に意識するのは1つ、テンプレートです。
英語のエッセイには決まりがあります。
まず、必ず導入と結論を入れることです。
文章の初めになんの内容なのか、自分の意見は何なのかを言いましょう。
そして文章の最後の結論でも同じ内容を書きます。
真ん中のボディと呼ばれるところは、2つ、または3つで構成する意識をしましょう。
理由を2、3つ考え、1つずつ説明していきます。構成としては「主張+具体例+まとめ」の順番にします。
点数が伸びない1番の原因は、構成を無視してしまうことです。
そのため、英語の構成を意識した文章を書けるようになりましょう。文法や単語などはその次の段階です。ネットでは、海外のネイティブの方が作ったテンプレートがたくさんあるので、自分に合ったものを見つけてください。
まとめ
以上、初心者向けにIELTSの目指すべきところと勉強法をまとめてみました。IELTSは難しい試験ですが、正しい勉強法をすることによって目標達成に近づきます。
- IELTS5.5は目指しやすい
- 単語の強化と文法の可視化
- イギリス英語への慣れ
- 独り言法
- テンプレート
今回解説したことを意識して、夢のために頑張っていきましょう。